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廃棄材料を使ったサステナブルなチョコレート「Re:You(りゆう)」とは

まだ食べられるのに捨てられてしまう食品が多く、近年では「食品ロス問題」として取り上げられることが多くなりました。

そんな食品ロスの削減に事業として取り組む企業「ロスゼロ」は、製造に使われなかった廃棄原材料と具材を利用したチョコレート「Re:You(りゆう)」を開発しました。

余った原材料が捨てられずに商品となり、購入する私たちも美味しく食べながら環境に貢献できる。ハッピーでサステナブルな「Re:You(りゆう)」に今回はフォーカスしてみたいと思います。

ロスゼロ Re:Youはこちら

食品ロス問題

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農林水産省が平成29年に発表したデータ(*1)だと、日本の食品ロス量は1年間で約612万トン。なんと1日あたり、10トントラック約1700台分の食品が廃棄されている計算です。

もっとわかりやすく換算すると、私たち日本人ひとり当たりが1年間で約48キログラムの食べられる食品を捨てていることになります。

なお、世界の9人に1人は、日々の食事を満足に食べられていないと言われています。世界の人口は増加し続けており、食品ロスを減少させるために手を打たないと貧困で食事に困る人が今後さらに増えてしまうでしょう。

さらに、食品ロスを含めた廃棄物を燃やすことで発生する二酸化炭素が地球温暖化に繋がったり、焼却後の灰の埋め立ても汚水といった環境悪化を導く原因となりえます。

SDGsの17の目標のうち12番目の「つかう責任、つくる責任」の中にも、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。」という項目が盛り込まれています。

このような食品ロスを減らすため、現在は多くの企業が様々な取り組みを行っています。今回ご紹介する廃棄材料を使ったチョコレート「Re:You」もその1つで、私たち消費者に届けることで個人単位の意識にも変化を起こせる可能性のある商品となっています。

*1:農林水産省 食品ロス量(平成29年度推計値)の公表について

廃棄材料を使ったチョコレート「Re:You」

「Re:You」とは

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参照:ロスゼロ Re:You

日本には原材料としては余ってしまったものの、もともと上質で食べ応えのある食材がたくさんあります。

使い道が無いためにそのままでは捨てられてしまう、商品になりきれず余ってしまったチョコレートやナッツ、ドライフルーツなどの製菓材料をチョコレートに生まれ変わらせたのが「Re:You」です。

可愛いパッケージの中には、ロスゼロが目指すエコな循環を買い手のみなさんに知ってもらうためのメッセージが含まれています。

Re:Youによって生まれるエコな循環

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「作り手が精魂込めて作った原材料を、できるだけ無駄にすることなく食べ手に届けたい。」

そういった想いを実現するために、ロスゼロはRe:Youを流通に乗せずにオンラインショップでの直接販売のみを行っています。食べられずに捨てられてしまうことをなるべく防ぎ、本当に欲しい人にだけ届ける仕組みとなっているのがポイントです。

また売上の一部を、日本の食の課題解決として子ども食堂(*2)へ寄付しています。

捨てられる予定だった食材が上質なチョコレートに生まれ変わり、消費者のもとに届く。消費者は美味しいチョコレートを食べながら、意義のある活動に貢献できる。

Re:Youを通して、人々が笑顔で繋がるエコな循環を生むことができる取り組みとなっています。

*2:子ども食堂
無料もしくは安価で子どもたちに食事の提供を行う取り組み。家族とのコミュニケーションや地域交流、子どもの貧困などを支援する目的として、様々な企業や地域で行わている。

「Re:You」のネーミングの由来

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「Re:You(りゆう)」はRe(再び、もとに)という考えがベースとなっており、以下のような製品への願いが込められてネーミングされています。

Reduce:減らす
Reuse:再利用する
Recycle(形を変えて再び価値を生み出す)という、

また、製品にはRespect(尊敬する)という意味もこめられています。食前のあいさつ「いただきます」が表すような、作り手に敬意をあらわす気持ちが大切にされています。

廃棄せず、使えるものに光を当てた製品。まさに、食べる「理由」があるチョコレートだと言えます。

最後に

「SDGs」や「持続可能な開発」と聞くと自分から遠い社会問題のように感じるかもしれませんが、このような取り組みが案外と私たちの身近にもあります。

美味しいものを食べ、環境や貧困について考えるきっかけにもなる。そんな社会にポジティブな連鎖を起こせるRe:Youのような食品の認知度が広まるよう、WEELSも応援していきたいと思います。

参照サイト:ロスゼロ Re:You

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