ソーシャルグッドな発信で、SDGsの考えを広めるメディア「WEELS」

【簡単に解説】太陽光発電とは?環境面のメリット・デメリットも

  • 2022年3月21日
  • 2022年3月21日
  • 環境

再生可能エネルギーの1つとして知られる太陽光発電。住宅の屋根や壁、空き地やカーポートなどにシステムの設置ができるようになり、身近な自然エネルギーとして注目されています。

そんな太陽光発電は環境にやさしいイメージがありますが、具体的にどのような利点があるのかよくわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、太陽光発電を簡単にわかりやすく解説し、環境面におけるメリットやデメリットについても紹介します。

太陽光発電とは

太陽光発電とは、太陽の光をエネルギーに変えて電力を発電することです。具体的にどのようなものか詳しく説明します。

身近な再生可能エネルギーの1つ

風力発電のように、発電時にCO2を発生させず繰り返し何度も使えるエネルギーを、再生可能エネルギーと言います。

その中でも太陽光発電は、私たちの暮らしを支えてくれる身近な再生可能エネルギーの1つ。一般住宅や駐車場だけではなく、色々な施設や外灯など、幅広い環境で導入されています。

また、電力会社や事業所が効率良く太陽光発電を導入するために、メガソーラー発電所を日本各地に設けています。メガソーラー発電所は、広大な土地にたくさんのソーラーパネルを設置し、より多くの再生可能エネルギーを生み出すための発電所です。

このように、太陽光発電は個人から企業まで、幅広い環境で取り扱われています。

太陽光で発電する仕組みとは

太陽光発電は、太陽電池と呼ばれるシリコン半導体と太陽の光エネルギーを利用して発電する仕組みです。

乾電池で言うプラスとマイナスの半導体がそれぞれあり、それらを貼り合わせたのが太陽電池、いわゆる「ソーラーパネル」です。

これに光エネルギーが加わることで、プラスとマイナスの電力を帯びる状態になり、太陽光を利用しての発電が可能となります。

家庭の電力として消費できる

太陽光で発電した電力は、システムを設置することで、一般家庭の電力として消費できます。家庭内で使用する必要な電力を太陽光発電で賄え、電力会社からの電力供給と併用しながら家庭の電力として消費できるのがメリットです。

また、再生可能エネルギープランなどの取扱いがある電力会社から、手軽に再生可能エネルギーを購入する方法もあります。個人でソーラーパネルを設置できなくても、家庭で再生可能エネルギーを利用でき、結果として地球温暖化防止に貢献できます。

太陽光発電のメリット

ここでは、太陽光発電を導入すると、環境や生活にどのようなメリットがあるのか紹介していきます。

繰り返し使えるエネルギーで無くならない

日本の電力は、供給を調整しやすい火力発電に頼りながら、再生可能エネルギーの電力とのバランスをとっているのが現状です。

火力発電は、石炭や液化天然ガスなどの化石燃料を燃やし発電するため、資源の枯渇が心配されています。さらに発電時に排出される二酸化炭素によって、温室効果ガスの問題を深刻化させてしまうリスクも考えられるでしょう。

また、火力発電に必要な資源は輸入頼りで、社会情勢や経済の影響によって、電気代が高騰するなど価格変動が起きやすいという事実もあります。

一方で太陽光は、何度繰り返しても無くならずに使えるエネルギーなため、枯渇する心配もありません。日照時間内に太陽光が降り注ぐ限り、システムを介して電力を発電し続けられるからです。

そのため、太陽光発電は火力発電とは違い、何かを燃やしたり手を加えるなどの必要性もなく、太陽光のエネルギーを繰り返し電力へと変換できるのです。

エネルギーの自給自足によって電気代節約に

個人でソーラーパネルを設置した場合、自家発電によって家庭内で消費する電力を賄えます。電力会社から電力を買う必要がなく、電気代を節約できるという利点があります。

一般的な電力を使用している場合、電気代の明細に「省エネ賦課金」というものが記載されています。省エネ賦課金は、再生可能エネルギーの普及に必要なコストを消費者に負担させるためのもの。電力会社から供給された電力量によって金額が計算され、電気代に上乗せされます。

一方で省エネ賦課金は、自家発電によって家庭内で消費する電力には上乗せされません。エネルギーの自給自足することで、電気代の負担を軽減に繋がるのです。

CO2削減による地球温暖化の対策にも

再生可能エネルギーの太陽光発電は、発電時に温室効果ガスの原因になるCO2を排出しません。そのため太陽光発電は、温室効果ガス削減の取り組みに欠かせない重要な役割を担っています。

脱炭素化を進めるためにも、これからはより多くの再生可能エネルギーを取り入れていくことが必要になるでしょう。そのためにも、太陽光発電による再生可能エネルギーを利用しながら、限られた資源を無駄なく上手に使うことが、地球温暖化への対策の1つとして有効だと言えます。

太陽光発電のデメリット

暮らしにも環境にも優しい太陽光発電ですが、メリットばかりではありません。ここでは、費用面や問題点など、太陽光発電のデメリットについて紹介します。

季節や天気の影響を受けやすく発電量が不安定

太陽光発電は、悪天候や日照時間が短い季節などの影響を受けやすく、発電量が不安定になるリスクがあります。日中の太陽光を利用して発電するため、太陽がでない状況では期待する発電量をつくることができません。

そうなってしまうと、必要な消費電力を電力会社から購入しなければなりません。太陽光発電をメインで使用するには、不安定差を考慮して導入する必要があります。

蓄電池を導入して電力を備えられる

発電量の不安定さを補うために、蓄電池を導入するケースもあります。蓄電池を設置すると、天気が良い日に発電した電力を蓄えておけます。

そのため、太陽光発電ができない夜間でも、昼間に発電した電力の消費が可能です。太陽光の発電量が不安定だとしても、蓄電池の蓄えた電力で補うことができるため、天候不良に左右される心配がなくなります。

システム設置費用が高額になることも

昔に比べ太陽光発電システムの設置費用はリーズナブルになりましたが、決して安い費用ではありません。システムの設置条件によっては施工費用がプラスされるため、選ぶメーカーによっては高額になる可能性もあるからです。

また、パネルを設置する場所の面積が増えると、工事の手間や時間がかかってしまい、費用が高額になることもあります。

地方自治体の補助金制度やリース契約で費用負担を軽減できる

地方自治体によって詳細は異なりますが、太陽光発電の設置費用に対して助成金や補助金制度を設けています。国は、ゼロ・エネルギー・ハウス、いわゆるエコ住宅を推進して取り組んでおり、補助金制度を用意してZEH普及させるのが目的です。

さらに、太陽光発電のエネルギーを備蓄できるように、家庭用蓄電池などを導入するための補助金制度もあり、活用することで費用負担を軽減できます。

また、太陽光発電のリース契約も、システム設置の初期費用を安く抑えられる方法の1つです。

リース契約は、リース会社が所有する太陽光発電の設備を借りる契約になります。設置費用を月々のリース料として分割する方法で、電気代と一緒に支払え、初期費用の負担を軽減できるのがポイントです。

さらに、レンタルとは異なり、リース契約の場合は契約期間が終わると、使用していた設備は譲渡され、そのまま所有して使い続けることもできます。

土地や家の状況によっては設置ができない

太陽光で発電するためには、日当たりの良さはもちろん、いくつかの設置条件をクリアしなければなりません。土地や家の耐久性によっては、システムの設置ができないケースもあるからです。

太陽光発電には、屋根や壁にいくつものソーラーパネルの設置が必要で、パネルの重さが与える負担は少なくありません。メーカーによって違いますが、パネル1枚でも重さは約15g以上です。そして設置にかかる重さのトータル平均は、200~300kg程度の負担になるとも言われています。

また、日当たりが悪ければ期待するほどの発電ができない、必要な設置スペースを確保できないなどが理由で、設置を断られることもあります。

このように、太陽光発電に必要な条件を満たさなければ、設置ができないケースもあるのです。

施工によって設置できることもある

太陽光発電のシステムを設置できない状況でも、中には施工によって設置できるケースもあります。

屋根や壁の負担を最小限にするような施工方法や、効率よく太陽光を集めるためにパネル設置に傾斜をつけるなど、もしかしたら設置できるようになるかもしれません。

設置が可能かどうか、環境が太陽光発電に適しているか、シュミレーションを依頼してみると良いでしょう。

まとめ

太陽光発電は身近な再生可能エネルギーとして、これからの時代に欠かせない存在になるかもしれません。導入するのにまだまだいくつものハードルがあるかもしれませんが、メリットも多く、長期的に私たちの暮らしを支えてくれる頼もしいエネルギーの1つになるでしょう。

今回の記事を参考に、ぜひ自分たちが普段使っている電力がどのようにつくられているのか、また太陽光発電の導入を検討するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

PAGE TOP