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エコキャンプを楽しむ!環境に優しいキャンプのために私たちができること

キャンプ場や山の中でキャンプを楽しむ人が年々増えています。自然の中でリフレッシュしたり、家族や友人とのコミュニケーションの場になったりなど、キャンプをすることで様々なメリットを感じている方も多いのではないでしょうか。

一方、キャンプの仕方によっては環境にダメージを与えてしまう可能性も。せっかくだったら美しい自然を守りながら、気持ちよくキャンプができる環境を守っていきたいですよね。

そこで今回は、自然に優しいエコキャンプをするために私たちができることを紹介したいと思います!

今は空前のキャンプブーム

今は空前のキャンプブーム

日本では今、第2次キャンプブームが訪れていると言われています。

第1次キャンプブームは1990年代前半でした。公立学校の週休2日制が始まり、レジャー用のファミリーカーが一般化したことで、休日にアウトドアレジャーをする人が急速に増えました。

では、第2次キャンプブームはどのようにして起こったのでしょうか。

キャンプブームの火付け役

キャンプブームの火付け役

まずはキャンプ熱がいつ頃から、どのようにして高まっていったのか見ていきましょう。日本オートキャンプ協会の調査によると、2013年からオートキャンプ利用者数が年々増えていることが分かります。

日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」

また、その頃からテレビ番組やYouTube、SNSなどでキャンプを題材とした情報が積極的に配信されるようになりました。

女子高生が主役のアウトドアまんが「ゆるキャン△」や、キャンプYouTube「ヒロシちゃんねる」は2015年にスタートし、それぞれ女性キャンパーやソロキャンパーの増加に一躍買いました。

他にも、アウトドア番組の「おぎやはぎのハピキャン」は、テレビにとどまらずWEBメディアやYouTube、SNSなど様々なアプローチからアウトドア情報を発信しています。

キャンプスタイルの多様化

キャンプスタイルの多様化

このように多方面からキャンプに関する情報が発信されるようになったことで、キャンプスタイルが多様化してきています。今まではキャンプギアを揃えて車でキャンプ場に行くのが通例でしたが、必要なものが揃えられているグランピング施設が出来たことで、初心者でも気軽にキャンプが楽しめるようになりました。

家族や大人数でするキャンプだけでなく、少人数キャンプ用のサービスや商品も増えてきています。一人の時間を自由気ままに過ごす「ソロキャンプ」は2020年の流行語大賞にも選ばれました。

そのほか自然素材を活用するブッシュクラフトや、宿泊せずに日帰りでキャンプを楽しむデイキャンなど、興味や生活様式に合わせた様々なキャンプスタイルがあります。今までアウトドアに興味がなかった人がキャンプをするようになったことで、キャンプ人口が拡大してきていると考えられます。

三密回避がキャンプ熱を後押し

三密回避がキャンプ熱を後押し

コロナウイルスが流行し始めてからは、三密を避けたアウトドア空間で休日を過ごす人が増えています。

 

キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」調べ 2020年夏のキャンプ動向

キャンプ場によっては宿泊の受け入れ数を制限しているところもありますが、それでも前年に比べてキャンプ場の利用者数は増えており、予約がとれないところも出てきています。外出や外食を自粛する生活が続く中、ストレス発散にと自然を求めている人が多いと考えられます。

キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」調べ2020年秋のキャンプ動向

三密を回避したアウトドアアクティビティを提供する施設や企業も増えており、キャンプ場と合わせたアウトドア体験の活性化に今後も期待が持たれます。

売り切れ続出のキャンプギア

売り切れ続出のキャンプギア

キャンプのニーズが高まったことで、キャンプギアの需要が急増しています。それに伴って「アルペンアウトドアーズ」や「CAMP DEPOT」などのキャンプ専門店が出来たり、アウトドアメーカーの直営店が増えてきています。

メーカー品はオンラインでも購入できることが多く、Coleman(コールマン)snow peak(スノーピーク)といった人気メーカーの新商品が売り切れ続出。今後もしばらくはキャンプ人気が続きそうです。

キャンプによる自然への悪影響を知ろう

キャンプによる自然への悪影響を知ろう

キャンプと自然はほぼ一体。楽しみ方を気を付けないと、環境に何かしらの悪影響を与えてしまうこともあり、キャンプ人口が増えれば増えるほどその影響は大きくなってしまいます。

そこでまずは、どういった行為がどのように自然に悪影響を及ぼすのか、なかなか目に見えにくい部分について解説していきたいと思います。

直火による環境への影響

直火による環境への影響

キャンプをするときに最も気をつけなくてはいけないのが火の扱いです。自分や他のキャンパーの安全を守るのはもちろんのこと、火を付ける場所や消火の方法を誤ってしまうと環境にも負荷をかけてしまいます。

特に注意したいのが、地面の上に直接火を起こす「直火」をするとき。芝生の上や周りに草木があるところで直火をしてしまうと、植物を傷めてしまう場合があります。また、知らないうちに木の根を焼いてしまうと、年月が経ったのち枯れてしまい倒木に繋がる恐れもあります。

直火は適切な環境で正しく行えば大きな問題にはなりませんが、安全面や環境への配慮から直火を禁止しているキャンプ場も少なくありません。少しでもこのような心配を減らすのであれば、焚き火台を使用するのが無難だと言えます。

ゴミの放置

ゴミの放置

キャンプ人口が増えると問題になってくるのがゴミのマナー。キャンプ場であれ野営であれ、ゴミの放置は環境に少なからず影響を与えます。

ゴミの臭いで野生動物を引き寄せてしまったり、風で飛ばされたプラスチックが海に流されてしまう可能性もあります。

どうしてもゴミが出てしまう場合は、臭いが漏れないように袋に入れて指定の場所に捨てたり、車内に保管して持ち帰るなどきちんと管理しましょう。

環境に優しいキャンプをするには

きれいな空気を吸って、鳥の声を聴いて、美しい自然の中に身を置くキャンプだからこそ、環境のことを思いやってエコに過ごしたいですよね。楽しいキャンプを続けるためにも、環境のためにできることから始めてみましょう。

使い捨て用品を使わない

使い捨て用品を使わない

キャンプで誰もが楽しみにしているのが食事。食事や調理に使うものを工夫するだけでもエコなキャンプをすることができます。

使ったら一度で役目を終えてしまうような使い捨て用品を極力減らして、再利用可能な食器やカトラリー、調理器具を使うのがエコなキャンプスタイル。洗剤やスポンジを持っていけば、炊事場で洗って翌朝同じものを使うこともできますよ!

火の扱いと処理のマナーを守る

火の扱いと処理のマナーを守る

キャンプで焚き火をする場合に気をつけたいのが、場所選びと後片付けです。

焚き火は火の粉が飛びやすく、場合によっては山火事に繋がってしまう可能性も。周りの植物に日が燃え移らないようにするためにも、草木からなるべく距離をとれる場所でやりましょう。

また、炭や燃え残った薪は自然の力では分解されないので、残していってしまうと土壌にダメージを与えかねません。また、完全に消火していない炭や灰があると火災に繋がる危険性もあります。

焚き火シートや耐火シートを焚き火台の下にあらかじめ敷いておくと、下に落ちる炭や灰をきれいに処理することができます。集めた炭や灰は持参した火消し壺に入れるか、キャンプ場の灰置き場に捨てるなどしてきちんと片付けましょう。

環境に配慮した洗剤を使う

環境に配慮した洗剤を使う

キャンプ場では浄水設備が整っていないなどの理由により、化学洗剤によって近くの川や土壌に大きなダメージを与えてしまう可能性も。特に石油由来の合成洗剤は自然の中で分解されにくく、河川にすむ微生物や生き物の生態系に影響が出る場合があります。

そのため、キャンプでの食事で汚れた食器などを洗う際は、なるべく環境にやさしい成分でつくられたものを使うのがおすすめです。

「ヤシノミ洗剤」や「フロッシュ」、「エコベール」など、自然に還りやすい成分でつくられた洗剤を使ったり、洗剤を薄めて使うといった工夫をするとよいでしょう。食べ終わったらすぐにクロスやキッチンペーパーで食器の汚れや脂分をふき取っておくのも効果的です。

なお、キャンプ場によってはきちんとした水場がなく、水がそのまま土に流れていくような水道もあります。そのような環境であれば、なるべく食器などは洗わないほうが環境に優しいと言えます。

野生の動植物を思いやる

野生の動植物を思いやる

キャンプ場は自然が豊かな地域にあることがほとんどで、めったに見られない野生の動植物が生息していることも珍しくありません。水がきれいなところにしかいないホタルや川魚、野鳥など、動植物の観察できるのもキャンプの醍醐味の1つです。

そういった野生の動植物を存在を間近で感じることによって、自然との共存や自身の行動について考えるきっかけにもなることでしょう。

最後に

多くの人たちを虜にするキャンプは、これからもどんどん大きなものになっていくでしょう。そんな魅力的な遊びだからこそ、この先もずっと楽しめるものにしていきたいですよね。

もし、「これまで特に環境に配慮したキャンプはしてこなかった」「これからキャンプを始めてみようかと考えている」という方がいれば、ぜひ本記事をきっかけに少しずつエコなキャンプを意識してもらえたら嬉しいです!

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